2016年12月20日火曜日

拡張現実ピタゴラ装置(その6)完成そして撮影

最後のギミック

ビー玉発射台の完成を持って、この作品の目標はほぼ達成できたと言っても過言ではない。しかし、まだ大切なパートが残っている。それは、物体Xからの排泄物=ウ●コである。
最後にウ●コが三つ並ぶところをどう表現するか、悩みどころではあったが、このように解決した。



導入部分の表現と合わせて、立体が回転してイメージを変えることと、ウ●コを三角形を用いて幾何図形で抽象的に表現したのが、ポイントである。

組み立て

さて、一通りギミックの制作に目処が立ったので、全体の組み上げに入る。とはいえ、後半のギミックにはサーボモーターを組み込まなければならないので、一筋縄ではいかなかった。
ビー玉発射台は、トリガーをどう動かすかがカギとなった。


決め打ちで、図のように、トリガーパーツの下端をモーターの回転で引っ張り上げることにより、テコの原理で発射台のロックを外すことに成功。



うまくいってよかった。
ウ●コの方はこんな感じ。



こちらも、すんなり行ってよかった。

完成だ!

一通り組みあがったところで、動きのチューニングをしながら撮影してみた。
(▼13分あります、時間のあるときにどうぞ)



・・・50テイク全て失敗(泣)。

どこでやめるか

もう少し時間をかければ、どれもスムーズに動く予感はしたが、プロジェクトはここまでで打ち切りとした。とりあえず、「コツ」で乗り切って本番撮影に臨もう。
完成にこだわって作り続けることと、期限までで結果を出すことはトレードオフ。だからこそ、プロトタイピングが重要だし、どこまでクリアすれば一旦決着かを事前にイメージしておく必要がある。でも、これは経験を積まないとなかなか判断が難しいことなのかもしれない。

2016年12月13日火曜日

拡張現実ピタゴラ装置(その5)ギミック部分の制作(後編)

ビー玉、発射!

この作品の一番のチャレンジは、ディスプレイからビー玉が飛び出す演出だ。さて、プラ段から、ビー玉発射装置は作り出すことができるのか。

試作1

できるだけ少ない材料で、期待通りの動作を実現する構造を模索した。
まずは、ゴムを使ってビー玉を乗せた台ごと弾き飛ばす方法を試してみた。たまたま乗っていた板ゴムを組み合わせ、下記のような構造の発射装置を試作した。


ゴムが引っかからないこと、ちょっとした動きでストッパーが外れる機構、単純な構造、などを条件に組み立ててみた。


さて、試射してみよう。



結果は・・・とほほ。ビー玉台の動きは安定せず、飛距離もあまり伸びない。
台を引っ張る機構の再考が必要だ。

試作2

発射台の安定を図るため、ゴムを左右2本使い、発射台の両側に壁を作ることにした。
こんなカタチになった。トリガーは、発射台自体を上から押さえつけることで、ロックを外す機構だ。


さあ、試射してみよう。



お、行けそうだ。しか〜し・・・
何度も発射していると、発射台がロック機構と接する部分の劣化が激しく、安定して発射できないことが発覚。

試行錯誤の結果、割り箸を使うことで決着した。また、トリガーは発射台を直接押し込むのではなく、ロック部分を押し下げる機構に変更し、確実性を高めた。

試作3

試射しながらでないと開発が進まないので、トリガー部分と土台も含めて制作。


割り箸を刺して、


整ったところで、さあ、試射だ!



お、いける、いけるそ!

拡張現実ピタゴラ装置(その5)ギミック部分の制作(前編)

いよいよプログラムと連携する工程

導入部分から映像までの流れが出来たので、ひとつながりに動作するように、装置を埋め込む。 ビー玉が画面内に入っていくスイッチ部分と、映像の後のビー玉が出てくる射出部分だ。

ムービーのスイッチオン!

課題説明では、ビー玉が画面の中に入った時のトリガーはマウスクリックで(いいよ)・・・としていたが、ここはやはり自動的にムービーを開始させたいところだ。
ビー玉が落下してスイッチを入れるための部分を制作した。
ディスプレオの背側に箱を釣りさげ、その中にビー玉が入るとスイッチが入る機構を構想した。
まずは試作。コピー用紙でサクッと形を作り、設置してみる。
取り付けて、位置、幅、深さ、ビー玉の治り方などを一通り確認して、最終イメージを固めたら実制作。
取り付けて、テストだぁ!
しか〜し・・・問題発生・・
最初は「タクトスイッチでポチッとすればいいでしょう」とタカをくくっていた。しかし、ビー玉の威力では、スイッチは全く反応しない。
筒の部分を伸ばして加速度を増したり、もう一つビー玉を中に入れて重量を増やしたリ・・・と、四苦八苦したがついにスイッチは稼働せず(泣)。諦めて、次の手を打つことにした。
で、その手というのがこの「パクパクスイッチ」。



構造は簡単。パクパク構造のダンボールの両端にアルミテープを貼り、アルミテープが接触したらスイッチが入るようにしただけ。




籠の底にスイッチを埋め込み、


ディスプレイのヘリに引っ掛けて、設置完了。

2016年12月6日火曜日

拡張現実ピタゴラ装置(その4)映像部分の制作

仮想空間の表現

全体の構成案に従って、中間の仮想表現のディテールを詰めていく。
作品のストーリーである「物体X」がある惑星を侵略していく部分をアニメーションで表現することにした。

絵コンテ
※画像の中の「LAMYは優秀だなァ」は、全く関係ないメモです(汗)


実制作

課題ではアニメーションもPeocessingで制作するのが条件となっている。
しかし今回は制作時間短縮のため、アニメーション制作にはAdobe AnimateCCを使いました。
完成した動画はこちら。