2015年1月14日水曜日

アイデアの出し方

ファイルをいろいろ整理していたら、こんなメモが出てきました。
備忘録として、ここに載せておこうと思います。

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ディスカッションで「否定しない」?

「意見を否定しない」ということと、「意見をかぶせていく」というのは全く質の違う態度です。
ファシリテーターの流儀として、記しておきます。

ルール 1:傾聴
言葉の意味はこちらを(http://kotobank.jp/word/%E5%82%BE%E8%81%B4)。
皆の意見を引出すテクニックとしては、まず個別に意見や質問を文字に書いてもらい、それらを見せながら順に話してもらう方法は有効です(ただし時間がかかるので、書き出しは事前にやっておく方がよいです)。
「皆の意見を聞いた」と言っても、ただそれらを並べるだけでは意味なありません。そのひとつ一つを吟味することが、議論の意味です。この過程を得て、ある方向に収束して合意形成をしたり、新しい視点を生み出したりする訳です。議論の終盤で、ちゃぶ台返しが起こったり、あとから「実は自分は賛成していない」なんてことが起こらないように話し合うんです。そのために、自分の意見を通すにはちゃんと相手の主張を理解しなければならないし、同意か反対かもお互いに納得できるよう腹を割らないと、その場自体が無駄な時間になります。
活発な議論でどんどん進んでいくことよりも、参加者それぞれの思いができるだけ話題に上がるようなペースやリズムを、ファシリテータ役が作っていく必要があるかもしれません。

ルール 2:相手の意見にかぶせて自分の意見を言う
このポイントは「自分の意見を言う」の方にあります。頭ごなしに「そんなのダメだよ」がNGなのは言うまでもありませんが、だからといってなんでも「いいね、いいね」で、表面的に合意したふりをしていても、どこかで破綻します。絵空事の目標やルールの設定がされてしまう会議のほとんどはこれが原因です。意見を言うのが苦手な人からも考えを引き出し、お互いの意見を受け止めて、その本質をちゃんと見極めて、さらに展開する、本音のやり取りが必要です。

ディスカッションの中で考えるのではなく、あらかじめ考えていたものを持ち寄って並べることから始めるものです。

学生の議論にありがちなのは、「聞いてもらった、聞いてあげた」で思考停止してしまうことです。ひとつの発言が池に投げ込まれた小石だとするなら、本質←●→展開、ディテール←●→メタ視点、と縦に横に広げて課題や可能性を共有し自分事化できるように議論を進める必要があります。
思考停止議論では、小石だけが机の上に散らばって、時間が過ぎていくだけです。

マーケティングの落とし穴?

ユーザに聞けば答えが出る、というのは幻想です。誤解を恐れずに言うなら、専門の勉強をしているあなたにアイデアが出ないのに、一般の人からアイデアが出るはずがありません(乱暴な言い方ですが、そう考えて臨んだ方がいい、ということです)。何が欲しいですか?どれがいいですか?何かありますか?これらの質問は、デザイナーの責任放棄です。