2017年4月23日日曜日

「Small Town Market 坂の途中のチビマルシェ」に参加

挑戦・体験!ピタゴラ装置

伝統的建造物の活用として、リノベーションが進んでいる『大三坂ビルヂング』で開催されたイベントに参加してきました。

Small Town Marcet
-坂の途中のチビマルシェ
2017年04月23日(日)
10:00〜15:00
第三坂ビルヂング(函館市)

われら「やってみてわかるラボ」に課せられたお題は「来場する子どもたち(幼児)にピタゴラ装置を提供したい」。大学の授業でやっている「拡張現実ピタゴラ装置」の事を知って、誘っていただけたようです。

コンセプト・メイキング

・小部屋をひとつまるまる使って
・その場にある材料で
・即興的な表現
最初は、「建物全体を使って」という最大レベルから「屋台のひとつとして」という最小レベルまで、可能性を検討しました。自分自身の記憶やこれまでやってきた小学生向けのワークショップの経験から、テンションの上がった子どもたちは制御が効かないので、「他の屋台と一緒は無理だな」「目の届かないところで絶対怪我をする」といったリスクの回避のため、最終的には小部屋を一部屋まるまる使う方向で場所は決定しました。また、開催の背景にある、大三坂ビルヂングの魅力を伝える、という趣旨を受け、建物内にある家具やリノベーションで出てくる廃棄物など、その場にあるものを使って表現しよう、という方向で準備をすることにしました。もうひとつ、事前にテストしてある程度練習したほうがよいかとも思いましたが、そもそもその時間を取れないし、即興性こそ一緒に手伝ってくれる学生たちの学び、と(都合よく)決断して、当日ぶっつけ表現に臨みました。
イベント全体の様子 映像 by 山内雅貴

振り返り

メンバー:原田、上芝、八城、堺、菅原、山内
準備:その場にあるものを集めて表現する、というやり方は面白い。木製のドア、椅子、ベンチなど、いい感じに欠けたり壊れたりしている古い道具を組み合わせた造形物はそれなりに絵になっていました。大型のビー玉とゴルフボール、そしてレール用にプラスティックダンボールと筒状のスポンジ?を用意していきました。また、ピタゴラギミックには、大学の授業やプロジェクトで使った杉の端材を持って行きました。
ビー玉は子どもたちに見せたら持っていかれるなと予測していましたが、それはほとんどありませんでした(もちろん、欲しくなたら持って帰っていいよ、と言うつもり)。ビー玉の強度はこれまでの経験からあまり心配していませんでしたが、何個か割れたものがあります。破片がこままくならない割れ方だったので怪我もなく助かりましたが、さすが子供のおもちゃは考えられているなぁ。
装置制作:素材を考える時点から、ある程度は頭の中でシミュレーションはしていましたが、当日の学生たちとの共同作業を重視しました。大雑把でも、小さい人々が楽しめる規模、という意味で、充分な規模だったと思います。木製ドアを土台にし、その周辺に壊れた椅子やすのこなどを配し、筒や紙コップを使ってレールを作りました。端材をテーブルの上に適当に配して障害物や音のなるギミック(ビー玉が端材に当たるととてもいい音がします)として利用しました。音といえば、当日の朝、急に思いついて、ミニギターも一台持ち込みました。弦を鳴らしたり、弦をレールにビー球を転がせると面白いなと、閃いたからです。全体は、いろいろ壊れて3回くらいは作り直しか、と想定していましたが、最初の制作からほとんど崩壊せずに、5時間を乗り切りました。
当日のピタゴラ装置紹介 映像 by 山内雅貴
聞こえている音楽は当日会場で流していた「ピタゴラ小組曲」


活動:久しぶりに、小さな人々の様々な活動を観察できました。最初は「順番」「いれて」「ください」「どうぞ」など、躾が出来てる?というような穏やかな印象でしたが、あっという間にカオスに。両手から溢れんばかりにビー玉を集める、レールや筒に一度に沢山ビー玉を詰め込む、紙コップにビー玉を盛って独り占め、転がる途中のビー玉を奪い取る・・・本能丸出しで、見ているだけでも微笑ましくなります。
一方で、テンションが上がって何かに気をとられると他が見えなくなるのも、子どもの常。台の上を突っ切ろうとしたり、椅子を蹴飛ばして構造体を崩したり・・・。これらは想定内だったので、事故や怪我につながる事態はありませんでした。とはいえ、このようなイベントでの安全管理はとても重要で、正直、ヒヤヒヤの5時間でした。
学生と子供たちで、一緒に装置を拡張したりする場面も見られるかと思いましたが、子供たちはビー玉の動きに夢中で、コースデザインまでは意識が行きそうにありませんでしたね。そのため、チームメンバーは子供たちを見守る距離感での関わり方となり、それが「託児所」のような印象を与えたのか、子どもを放置してその場を離れる親御さんもちらほら。これは今後の検討課題だと思いました。

ここまでの活動記録

2月7日(火)トンボロさんで蒲生さんたちと待ち合わせ、大三坂ビルヂングのリノベーションプロセスを映像に残すプロエクトを依頼。その後、現地の下見をした。

2月19日(日)このイベントで「ピタゴラ装置」体験をできないかと打診あり。

2月26日(日)タイトルを『挑戦・体験!ピタゴラ装置---公立はこだて未来大学 やってみてわかるラボ』に決定


3月4日(土)実施のための下見で大三坂ビルヂングへ。建物内にあるものを集めて、ピタゴラ装置の材料にすることにした。


4月9日(日)準備のため大三坂ビルヂングへ。ピタゴラ装置に使う材料を選別。オルガンと、木製のワゴンを譲っていただくことに。


4月20日(木)オルガンとワゴンを引き取りに。

4月22日(土)ピタゴラ装置用の材料を搬入。(杉の端材、スチロールのパイプ、プラダンなど)

4月23日(日)当日。600人もの来場者!
打ち上げはまるたま小屋で。

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